SCC Day8の講義は、専門講義とSCC修了生によるプレゼン事例です
午前は、HBMS修了生の松浦 幸夫 (私)が担当しました。
SCC受講生が今後法人を設立する可能性を考慮し、「知っておくべき法人設立と税務について」情報を共有しました。株式会社を事例としたものですが、法人設立フローは大きく分けて、定款作成・定款認証・資本金払込・登記申請の4つからなります。知っておくべきポイントとして、株式会社の機関設計・役員の任期・株式の譲渡制限・議決権、そして法人設立に必要なコスト(SCC受講修了者は、一定期間内に限り、所定の証明書を登記申請書に添付することで登録免許税が半額に減免されます。)があります。
また定款記載事項を中心に、商号・本店・公告・目的・資本金・役員・決算の決め方や注意点についても情報共有しました。受講者には司法書士や行政書士に任せっきりの登記にするのではなく、自らが法人設立をデザインできるようになってもらうことが狙いです。後半は税務編として、会社設立後の届出や税務のポイントを取り上げました。
午後の前半は、
HiELCC ( 国家戦略特区広島県・今治市雇用労働相談センター ) の代表相談員 中川玲子先生(特定社会保険労務士)が登壇し、【スタートアップ労務の基本】人材確保としての契約〜共同経営・雇用・委託〜(労働条件通知書作成からのQ&A)について詳しく解説していただきました。起業、新規事業開発等で新しく会社を立ち上げる場合の、共同経営での注意点をはじめ、雇用契約と委託契約(請負契約・委任契約)の違いや特徴、公的社会保険の取り扱いを理解し、労働(雇用)契約書の作成、労働基準法、就業規則、労働契約の関係等についても学びました。事前ワーク課題となっていた「労働条件通知書の作成」を詳細に確認しながら、受講者からは疑問に思うこと不明な点等を質問してもらうことでより理解を深めました。起業・新規事業開発には採用(雇用)がつきものですが、最近はフリーランスの活躍も多いため、業務委託契約(委託契約・請負契約)、そして副業と兼業、コンプライアンスの部分まで学びました。受講者にとっては、普段馴染みのない講義でしたが、とても良い学びの機会を得ることができました。
中川先生、ありがとうございました。
午後の後半は、
SCC修了生(1期生)の高鴨美帆さんによるプレゼン事例です。彼女は医療法人に勤めていますが、昨年度のSCCで取り組んだテーマを引き続きビジネスの場に実践するための活動をしています。その高鴨さんが前年度の最終発表で行ったプレゼンテーションをSCC受講者にプレゼンしてもらいました。受講者はこの1ヶ月後に、最終発表を迎えることになりますが、その様子を鮮明にイメージできるようプレゼンテーションの型を披露したものです。
今年度の受講者には医療系の方が不在のため、普段の生活ではあまり縁のない題材となりましたが、それでも受講者からは、取り組んでいることの目的が明確で、課題解決のために提供する商品・サービスの重要性、独自に算定した市場規模等、非常に参考になったという感想が多く寄せられました。
SCCは修了生の活躍を引き続き応援しています。高鴨さんぜひビジョンをつかみ取って下さい。
プレゼンテーション・タイトル
「高齢者でも使用しやすいズボンの開発 主に紙パンツを使用されている方へ向けて」
SCC修了後の高鴨さんの活動
2022年 6 月 三原市ベンチャートライアル支援事業補助金認定事業者として採択
2022年11月 中国地域女性ビジネスプランコンテントSOERU 最終選考にエントリー
2023年 3 月 快適衣類開発研究所のECサイトを開設(商品開発のための試作品低廉販売)